2020/06/12 01:46

こんばんは、
久しぶりのブログの更新です。
今回は私の昔の話から、、
大学院生の時の2年間に、熱帯魚ショップでアルバイトをしていました。
入社した当時は、すでにベタの飼育にはまっていて、
ベタに関してだけは一通りの品種やカラーネーミングは言えるようになっていました。
しかし、他の熱帯魚に関しては知識が浅く、名前も生態も知らないものも少なくありませんでした。
また、水草や器具に関してはちんぷんかんぷんで、接客にとても苦労したことを覚えています。
(知識以前の問題もたくさんありましたがww)
熱帯魚ショップで働き始めた当初は水槽の水替えがメインの仕事だったのですが、
徐々に安い生体や捕りやすい生体のオーダーに応え、パッキングも任されるようになりました。
このアルバイト初級に任された生体の中にはグッピーも含まれていました。
この時に問題になったのが、働いていたショップのグッピーは品種ごとにオスメス混飼していたので、
当時の私にはグッピーのオスとメスが分からなかったのです。
捕ろうとしたときに、「あ!分からん!」となりました。
もっと早くに聞いておくべきだったとw
今思うと、事前にネットとか本で予習してこいって話でもありますが、
分からないことは聞くのが一番です。
恥ずかしいながらも、小声で
「どうやって見分けるんですか?」
と店長に聞いて、教えてもらったのを覚えています。
オスはゴノポジウムという尻ビレが交尾のための器官となっているため、
細長い形となっています。
これに対して、メスは本来の尻ビレの形を維持しているため、
正三角形のヒレとなっています。
これが一番確実な見分け方ですね。


まあ、見慣れてしまえばスリムなオスとぽっちゃりなメスで一瞬で判断できますし、
品種によってはメスがかなり地味なので、色合いでもすぐにわかります。
この辺りをグッピーの注文を受けているうちに覚えていきました。
そんなエピソードが私が初めてグッピーを意識した瞬間でした。
グッピーのオスとメスも分からないくらいだったので、
正直、飼いたいほどの興味はありませんでした。
正直、飼いたいほどの興味はありませんでした。
働いていく内に、高価な国産グッピーと安価な外国産グッピーがいることにも驚きました。
国産グッピーは下記のメリットがあります。
・日本の水にあっていること
・外国産と比べて輸送のストレスが少ないこと
・品種、系統が確立していること
・国内で確立している品種があること
国内で育てられているから、国内各地の水質に必ず合うというわけでもありませんし、
外国から輸入されても上手に輸入されたり、ショップでケアされていれば問題ありませんが、
生体が衰弱する要因が少ないため、国産グッピーの方が丈夫な印象があるようです。
また、品種や系統が確立していることはブリーディングする時に重要になってきます。
遺伝子が分かっている両親であれば、ある程度生まれてくる子どもを予想でき、
ブリーダーにとっては、望まない飼育や選定を減らせるので遺伝子の情報は重要です。
グッピーは南米原産の熱帯魚であるのに、
日本で品種が確立していることには驚きました。
・ブルーグラス
・ドイツイエロータキシード
この二つは国内を代表する有名な品種です。
金魚に様々な品種があるように、日本人は品種改良、系統管理が上手なのでしょうか。
外来の魚の品種を確立して、世間に広まっているって不思議な感じです。
だいぶ脱線しましたが、また熱帯魚ショップのアルバイトの話に戻ります。
アルバイト先でも、数ペアで数百円の外国産グッピーと1ペアで1000円ほどの国産グッピーがいましたが、
国産グッピーの水槽エリアに紅白グッピーなるものがいました。
しかも、中国産?台湾産?だったかな?
2017-18年頃のことでしたが、新しい品種なのか国産グッピーと同じような値段でした。
正確には胴体にタキシードが入る紅白タキシードでしたが、
当時、グッピーに興味がない自分が、なぜかこの紅白グッピーに惹かれたことを覚えています。
結局、水槽に余裕もなかったので、飼うことはありませんでしたが。
そして、熱帯魚ショップのアルバイトをやめてから数年越しに、
なんとこの春にグッピーの飼育を始めました!!
コロナによる自粛によって水槽と向き合う日々が増えたせいですねw
私のグッピー飼育に選んだ品種が、
記憶の隅に残っていた紅白グッピーです。
グッピーを飼いたかったというよりは、
紅白グッピーを飼いたかったのです、
販売名は丹頂グッピーという名前でしたが、
国内で増殖された系統で、クリア(ゴールデン)のボディに、
赤い尾びれ、赤い吻の上品なグッピーたちが来ました。
↓オスたちです。成長が進むと赤い部分が背中全体に広がるようです。

↓メスたちです。尾ビレと頭にワンポイントで入る赤がきれいですね。
ゴールデンタイプのボディも相まって上品な美しさです。

4ペア+α購入しましたが、
前述のとおりグッピー飼育の初心者ですので、
事前にネットや書籍で色々調べてみました。
丈夫で繁殖も簡単なようで、熱帯魚飼育の入門魚でありながら、
遺伝情報もたくさん載っていて、奥の深い熱帯魚ですね。
「熱帯魚飼育はグッピーに始まりグッピーに終わる」という有名な言葉通りですね。
今回は、繁殖も狙っていくつもりで飼い始めました。
とはいっても、なんせ初めての魚の繁殖はよく分からず、
とりあえず隔離ケースや産卵箱を用意して、
産子の兆候がみられたメスを入れていく作戦です。
使用している産卵箱がこちら↓


産卵箱は二重構造の浮くタイプで、



内側のケースの稚魚が底部中央の溝から、外側のケースへと落ちていき、
親からの捕食を防ぐ設計です。
最初は、
・尻ビレ近くの黒い妊娠マークが出ている
・給餌前でもお腹が大きくて角ばってる
この2点に注目して2-3日、産卵箱に入れてみたんですけど・・・
全然子どもを産みませんでした(笑)
タイミングをことごとく外したみたいです。
いや~、案外見極めが難しいと思って、
行動面の方のタイミングにも注意してみました。
・水槽の壁に沿ってクネクネ上下に泳ぐ
・群れから外れて行動する
こっちの2点の行動をしているか、
餌あげるときや歯を磨くときなどのちょっとした時間で観察していたら、
なんとなく、違和感を感じるメスを発見しました。
よく見てみると、、
壁面にそって上下に泳いでいたので、産卵箱に入れておきました。
そして、その二日後の朝、起きて産卵箱を見てみると、、
なんと稚魚が生まれていました!!
すでに魚らしさがあってかわいいです。
メスはボーっとしていて、稚魚を積極的に食べる様子はありませんが、
隔離ケースへ移して、稚魚もプラケースへと移しました。
産卵前は胴体から横に大きく膨らんでいたお腹も、シュッとスリムになっていました。
出産ご苦労様です👍


稚魚をプラケースに移している最中に、
やけにクリーム色の子どもをちらほら見つけました。最初は個体差かと思っていたのですが、
よく見ると目が赤い、、、 アルビノだ!
両親は全員目が黒いのでアルビノではないです。
その後ほかのメスの出産からも同じような割合でアルビノが出現しました。
ちなみにうちのグッピーの出産は早朝か夕方にする感じがあります。

どうやらオス親もメス親も、アルビノに関する遺伝子(A/a)を
ヘテロ型Aaで持っていたようです。
高校生物の授業を思い出しつつ、
勉強したばかりのグッピーの遺伝子の知識を合わせると、
遺伝子Aは野生型(黒目)、aはアルビノを発現します。
Aはaに対し優性なので、親はAaの組み合わせでこの遺伝子をもつため黒目となります。
一方で、子どもたちはオス親、メス親のそれぞれからAかaの片方を受け継ぎますので、
子どもがもつ、この遺伝子の組み合わせとその割合は、
AA:Aa:Aa:aa = 1:1:1:1
つまり、 A/-:a/a = (黒目):(アルビノ) = 3:1
だいたい4分の1くらいがアルビノになる計算ですね。
産卵箱でとった子どもは、黒目の子どもとアルビノの子どもの数をカウントしながら
プラケースに移していきました。
なかなか大変な作業でしたが、産卵箱を使うと一腹ごとの記録を取れたり、
メス毎に分けして稚魚を育てられたりできて、便利だと実感できました。
少し長くなってしまいましたが、今回はここまで。
私の紅白グッピーとの出会いと、数年越しに紅白グッピーの飼育を始めた感想、
出来事をまとめてみましたが、いかがでしたでしょうか。
次のグッピーの記事では、黒目とアルビノの数の割合の記録を示しながら、
勉強したほかの遺伝子も紹介しようかなと思います。
次回の記事がベタかグッピーかは分かりませんがw 気が向いた方でいきます。
それでは最後まで読んでいただきありがとうございました。👋